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本(解説書)の利用方法

 プログラミングをはじめ、何かの勉強を始めたいと思った時、最初に解説書に類する本を購入される方が多いです。

 最近ではネット通販が広く一般化したため、自分にとってより良い本の検索が便利になりました。

これからVBAを始めようと思っている人にとって、基礎を解説した本は少なくとも一冊は必要でしょう。

 しかし、こうした解説書に類する本で勉強するにあたって注意することがあります。

結論から先に言います。


「VBAの解説書を最初の1ページから順序良く読み進める」のは良くありません。

不思議に思われるかもしれません。

 VBAが全く初めての方の多くは、最初の1ページから読み始めるのが「当然の読み方」と普通に思われるでしょう。

ところがこのやり方で取り組むと、99パーセントの確率で失敗します。

これはアクセスVBAに限らず、プログラミング全般に言えます。

 こういう技術系の本を読み始めると、次々と専門用語が飛び出してきます。

「オブジェクト」「プロシージャ」「モジュール」 「パラメータ」「メソッド」「〇▲×」・・・

私の場合、用語の説明ばかりが気になって、用語アレルギーになりそうでした。

一つ出てきた用語がわからないから調べたら、そこでまたわからない用語が・・
だからまたその用語を調べてたら・・・

負のスパイラルに落ち込みます。

そこで思うことは

「この本は難しい」
「自分には難しすぎる・・・」
「もっとわかりやすい本を・・・」

そこでまた次の本の検索と購入が始まります。


これを数回繰り返して、最後には

「VBAは難しい」
「やっぱりVBAは自分に合わない」

との結論でギブアップです。

経験のある方も多いはずです。

本が悪いのではありません。
VBAとあなたの相性が悪いのでもありません。

 本(解説書)の利用の仕方に問題があるのです。


こういう解説書に類する本は「小説」の読み方ではなく、「辞書」として利用するのです。

つまりこうした解説書は最初のページから丁寧に読もうとしても、無理があります。


それよりも、わからないことを調べるために、そのことが書いてあるページをピンポイントで勉強するのです。

最初から読む必要はありません。

例えば
「条件によって処理が分岐するやり方がわからない(条件選択)」
とします。

ならば本のどこにそのことの解説があるか調べます。
そしてその部分を勉強するのです。

他の所は読む必要はありません。
つまりピンポイント利用法です。

 国語辞典だって、最初の1ページから読みますか?


高校時代に通称「豆単」と言われる薄い英語単語の辞書で、Aから順番に覚えようとしたことがあります。

Abandon あたりでギブアップしたことを覚えています(笑)。

わからない言葉が出てきたら、辞書でその部分を開いてその言葉についてだけ調べますよね。
まさにそれと同じ利用法が正解です。

ここまで読まれた方は反論があるのではないですか?


VBAの知識ゼロの状態から始めるのに「何がわからないか」それ自体がわからないじゃないか。


何か落語談義みたいな話になってますが、当然の反論です。

つまりこういうことです。


 あなたが今日からVBAの勉強を全くゼロの状態から始めたいとします。

まず具体的に「何をどのようにしたいのか」を考えてください。

たとえば、月初には前月分の自分の営業活動の実績記録について、販売品種別、販売地域別、価格帯別等々に集計して、決められた報告書式にまとめているとします。

Excelでやっているとはいえ、まだまだ半自動の域を出ていない。
ボタン一つですべての集計、報告書への記入、印刷までできないか。

だったら、そのマクロ化の作業を今すぐに開始するのです。
VBAの知識ゼロの状態からです。

まずは最終の求める状態を明確にします。
「何をどうしたいのか」です。
「どういう資料がどういう形でどうやって出てくればよいのか」を明確にします。


次にそこに到達するための手順を自分なりに分解しなが考えます。

まず
・「品種別集計」
・「地域別集計」
・「価格帯別集計」
・「各月間集計台帳への記入」
・「報告書作成」
・「印刷」

次に現在の手のかかる部分、時間がかかる部分の洗い出しも行います。
そうすれば、どの部分が自動化できれば時短につながるのか想像はできるはずです。

VBAでの書き方を知らなくても、流れの予想はできるはずです。
勿論それらの全容を最初から予想するのは無理かもしれません。


ほんの一部の自動化でもいいのです。

 そこまで分解されたら、その最初の一つのマクロ作成を開始するのです。


VBAはわからなくても、作業の流れにそって考えてください。
その流れに沿ってVBAでの作業開始です。

最初にぶち当たる壁は
「VBAをどこに書いてプログラムを作るのか」
という超基本のことかもしれません。

だったらそこを徹底して調べます。
このブログでしたら、第1章を読めば答えは出ています。


解説書でしたら、その部分をページで確認して答えを探します。

最初の頃の「わからない」は、合計を出したりデータを検索したりといったことではないかもしれません。

「セルから別のセルにカーソルを飛ばすためにVBAではどう書くのか」かもしれません。

Sheet1 から Sheet2 へ自動で移す書き方かもしれません。

しかし一つ一つの問題が明確であり、そのための答え探しですから、やってることが明確です。

その答え探しのために、辞書として本を利用するのです。

そしてわかったことは全てメモります。

メモる方法また別途お話しします。

とにかく結果を記録することを忘れてはいけません。

一つが解決したら次です。
次が解決したら、その次へと進むのです。

「これがわからないから、とりあえず次へ」
はNGです。

3日かかろうが4日かかろうが、解決することに集中するのです。
こうした「わからない」の壁を乗り越えるのは、本当に最初の頃だけです。

次第にその壁の間隔も長くなります。
解決するまでの時間も短くなってきます。

それがあなたのスキルアップです。

 このような問題となる材料は、すでにあなたは沢山お持ちではないですか?

今あなたが仕事で自動化したいと思っていることがあれば、グッドタイミングです。

それを分解して一つ一つをどのような流れにしたら自動化できるのかを考えてください。

その上でその流れに沿って、小さなことからVBAで書いていくことに挑戦したらどうですか。
すごいスキルアップになると思いませんか。

解説書の1ページから基礎を勉強するくらいなら、仕事の現物を使って基礎を勉強した方が効率的だと思いませんか。

くどいようですが、再度申し上げます。

VBAの本(解説書)は、小説ではなく、辞書です。

わからないことをピンポイントで調べるために利用してください。
そして「わからない」という壁を一つ一つ取り除いていってください。

VBAのスキルはすぐにアップします。

思うほど難しいものではありません。
本に書いてあることのほんの一部でマクロは作れます。

 今、目の前にある切りたいと思っている大きな木を見て、
「大きい。自分には無理」
と思う前に、目の前の小さな枝を一本づつ切り落としてみてください。

意外と大きいと思っていた木も倒せるものです。

そしてその頃になると、VBAでのマクロ作りが楽しくて、毎日ワクワクしているはずです。