テーブルとはデータベースの基礎となる重要なオブジェクトです。ここにいろいろなデータを蓄積・保存します。
今後Access データベースを使って様々な仕事をしていくわけですが、そのためにどのような項目のデータが必要なのか、数字として保存するのか、あるいは文字として、または日付型として保存するのか、情報の形態についてもあらかじめ検討し設計することが重要です。
ここでは「顧客台帳」を例として作成し解説してまいります。あらかじめどのようなデータで構成するのか下記に記載します。
ここでは解説用例題ですのでデータの項目数も少ないですが、実際仕事用としてのデータベースを作成する場合は、もっと複雑になることが多いです。
それだけにこの最初の部分は十分な検討が必要です。
勿論、この部分はExcelで書こうが、手書しようが自由です。
テーブルの二つの作成方法
テーブルの作成方法は
① 実際にデータを入力しながらフィールド(一つ一つのデータの列)を追加する、「データシートビュー」からの作成方法
② データフィールドを一つ一つ作り上げ、テーブルを完成してからデータを入力する方法
の二つに大別されます。
どちらでもデータは蓄積・保管されますが、①の方が作業の手間の面からは楽ですが、後々のスピードや使いやすさの点からは②の方がベターです。
このブログでは仕事上でのデータベースがのスキルが目的ですから、後者の方で解説します。
入力項目(フィールド)の設定
「作成」から「テーブルデザイン」を選択してフィールド(データ・列)を追加しそれぞれのデータ型を指定します。
各フィールドのそれぞれの設定については、その下のフィールドプロパティで行います。
【顧客CD】
1番から入力するようにしていますが、「書式¥10000」となっていますので記録は10001、10002・・というふうに記録されます。
テーブルのにはつ一つのデータを区別するために「主キー」を設定します。
このテーブル内のデータが何万件保存されようと、一つのコードのデータは1件しかありません。
つまり10001というCODEのデータは1件しかありません。
名前の場合は「同姓同名・漢字も同じ」の可能性がありますので、主キーにはできません。
テーブルごとに一つだけ主キーを設定します。
【氏名】
フィールドサイズ20となっていますが、氏名の文字数が最大20という意味になります。「短いテキスト」の場合はデフォルト(最初)で255になっています。そのままでも問題ありません。
ただ氏名は絶対に必要なデータです。「電話2」のように顧客によっては空欄になることも考えられますが、氏名は絶対必要事項です。
その為に「空文字の許可」を「いいえ」にします。
【住所1・2】
住所が1と2に分かれていますが、住所1のみでもかまいません。
ただ今後DM等に貼る住所ラベルを印刷することを考えれば、住所1のみの場合は住所が横1行になるので、ラベルからはみ出すことが考えられます。
こうしたことから「都道府県」「住所1」「住所2」に分かれています。
【登録日】
日付の形式は選択が可能です。
書式欄の右側(下記参照)をクリックすると選択できます。
すべての設定ができると上部の「テーブル1 ×」をクリックします。
「テーブルの保存をしますか」のメッセージが出ますので「はい」をクリックし、テーブル名を入力します。これで保存され、データの入力と保管が可能となります。
後々のことを考え、私はテーブルには「TB_〇〇」クエリーには「QR_〇〇」フォームには「FM_〇〇」というふうにTB/QR/FMを頭につけています。
勿論これは自分で自由に決めてください。
フィールドプロパティの種類
テーブルの各フィールドの対して詳細に設定するための詳細項目があります。これが「フィールドプロパティ」と呼ばれるもので、いくつかは紹介しました。
改めて説明しますと下記のようになります。
フィールドサイズ | 入力する文字サイズとか数値範囲の指定をおこないます。 |
---|---|
書 式 | 入力データの表示がどのように表示・表現されるかの指定をおこないます。 |
定 型 入 力 | データを入力するときの形式をここで指定します。 |
規 定 値 | 規定値を指定します。 |
入 力 規 則 | 入力するデータのルールをここで指定します。 |
エラーメッセージ | ルールからはずれたデータが入力されたときのメッセージを表示します。 |
値 要 求 | フィールドへのデータ入力の必要有無を指定します。 |
空文字列の許可 | データ無し(文字列0)を許可するかどうかを指定します。 |
IME入力モード | カーソル移動時にIME入力モードを指定します。 |
IME変換モード | カーソル移動時にIME変換モードを指定します。 |
ふ り が な | データ入力時に、他のフィールドにふりがなを自動入力させるときに指定します。 |
文 字 配 置 | 入力文字の配置(右・左・中央・均等割り付け)を指定します。 |
このフィールドプロパティは入力するデータの細やかな設定ができてとても便利です。
しかし一旦このテーブルにデータが保存された後にこのプロパティ内容を変更しようとすると、場合によってはデータの一部が消えてしまうなどの異常が起きる場合があります。
このフィールドプロパティはデータ入力前に十分な検討と修正行うようにしてください。
フィールドの削除と並び順の変更
一旦作成したフィールドを削除する場合、削除したいフィールドの左(フィールドセレクター)を右クリックします。
「行の削除(D)」をクリックします。
削除するかどうかの確認が求められますので、「はい(Y)」を選択します。
フィールドの並び順を変更する場合は、変更したいフィールドセレクターを一度左クリックし手を離します(クリックした指を一旦離すのがポイント)。
再度そのフィールドセレクターを左クリックしたまま移動したいところまで動かし手を離せば並び順の変更ができます。